私の母が元気だったころ、今から何十年前の事、まだ日堯上人がお講師の
時、Uさんの教化子Yさんが千葉県へ転宅した時だったと思いますが、お礼の
お講で御講師が清流バスを運転して、皆さんでお参詣しました。
その帰り道、母が突然
「ここまで来たのだから堀切の菖蒲に行きたい。」
と言い出したので、お聞きした所、快諾してくださり寄り道。皆さん良い思い出
になりました。
母は、今日は良いお参詣だったと喜んでおりました。
これは私事ですが、私は八王子で生まれ、60年何もなく平凡な暮らしをしてお
りました。
ある時突然思いもよらぬ事態がおこり、全財産がなくなり、墨田区に住んでい
る息子の所に行きました。思いもよらぬ出来事でした。
墨田区には清雄寺が有るのを思い出し、息子に聞いたら歩いて15分位の所
だと言われ、数ヶ月の間、毎朝お参詣をさせていただいておりました。
そうこうしていると、だんだんと清流寺が恋しくなり、Uさんに電話して
「私はやっぱり御奉公がしたいです。お願いします。」
と言うと、
「御奉公をさせていただきますでしょう。」
と叱られ、御導師(日堯上人)の所に行きお詫びをして
「諸般の事情でお金がなく、御布施が包めませんので、お講を休ませて下さ
い。」
と申し出をさせていただきました。
そうしたら御導師は、
「何を言っているんだ。今までせっかく積んできた功徳が水の泡になってしまう
じゃないか。お金がなければ中にお手紙でも、へのへのもへじでも書いて入
れておけば良いよ。」
と言われ、その言葉に私もびっくり、あっ、私は初心にかえって出来る限りの
事をさせていただきました。
今現在こうして元気でお参詣ご奉公させていただくのも、日堯上人の温かい
お言葉あってこそと感じています。
今こうして書いていても涙が出ます。早すぎる御遷化、涙涙…です。
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